堀内煙火店の花火製造 花火玉を製造するいくつかの工程を紹介します。扱っている物が火薬であることもあり、手作業が多くなってきます。1つの玉が出来上がるまでには様々な行程と手作業、危険防止や品質向上などの配慮がなされています。みなさんに喜んでいただける花火を作るために我々一人一人の日々の努力と向上心を持って作業に取り組んでいます。
メーカーとしての堀内煙火店
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 配合工程
 配合行程とは、各種薬品や金属を混ぜ合わせて、「一般的な火薬や色の出る火薬」を製造する作業工程です。使用する原料の組み合わせやそれらの量によって様々な火薬が出来上がります。原料を配合する順番や、衝撃、摩擦が事故につながる、非常に神経を必要とする作業工程です。導電シートなどを使用しており、静電気対策も万全です。
 星掛工程
 配合された色火薬を使って、花火の1つ1つの色となる「星」を製造する作業工程です。ミキサーを使って、少しずつ大きくしていく作業を何回も繰り返していく、手間の掛かる作業です。大きな玉になるほど星の燃焼時間が必要になってくるので、それに伴い星自体も大きくする必要があります。また、1つ1つの大きさを同じにしないと同時に色が変化しないなど綺麗な花火にならないので、熟練を必要とする作業です。
 仕込工程
 出来上がった星を、丸い玉皮と呼ばれる部品の内側に並べる、「花火玉を形成する」作業工程です。玉を割りかつ星に火を付ける役割をする割火薬を中心に詰めて完成します。通常、半分ずつ作ってから最後に1つに合わせて球体の形にします。二重に見える芯物や、それ以上の多重芯など、高度な技術が要求される作業です。
 仕上工程
 仕上工程とは、打ち揚げの衝撃に耐えるように、仕込み上がった花火玉にクラフト紙を何枚も貼り合わせていく作業です。玉の号数により貼り合わせるクラフト紙の枚数も決まっており、大きな玉になるほど枚数も増えていきます。数枚貼っては乾燥させを繰り返すので、数日から1週間、二尺玉以上になると完成まで1ヵ月もかかってしまいます。最後に玉の種類となる玉名を記し、出来上がりの日付印を押して完成します。
 乾燥工程
 星掛工程や仕上工程では、製品を乾かしながら作業を繰り返していかなければなりません。そこで、乾燥工程が必要となります。乾燥室もありますが、天気の良い日に天日で乾燥させるのが一番早く乾きます。乾き具合を見計らいながら、製品の向きをかえて、全体にまんべんなく乾燥するよう配慮をしています。